初めまして。公立はこだて未来大学2025年度学部2年のとみすけと申します。
未来大に合格された方、おめでとうございます! 未来大でお会いできることを楽しみにしています!
この記事は、これからPC選びを行う新未来大生、特に、よく分からないから生協のPC買っておけば大丈夫でしょう、と考えている方に読んでほしい記事です。
未来大生でなくても、PC選びに迷っている新入生であれば参考になると思います。
PCについてある程度よく知っているという新未来大生も、未来大ならではの環境も含めて解説しているので、是非PC選びの参考にして頂ければと思います。
※おことわり:これから書く情報は、あくまで僕の意見であり、決定権と責任は皆さんにあります。是非この記事を参考にした上で、自らの判断、交渉でPCを購入してください。また、この記事は初心者でも理解しやすいよう書いているため、説明がくどかったり、厳密でない部分があります。どうか許してください。もちろん誤りがある場合は指摘してくださると嬉しいです。
未来大におけるPCの重要性
前置きは以上として、未来大は情報系の大学ですから、極めて多くの場面でPCが必要になります。
プログラミングの講義はもちろん、一般教養の講義でも、ほぼ全ての学生が講義資料を参照するためにPCを開きます(資料はほぼ全ての講義で、PDFで配布されます。紙媒体が用意されることは希です)。
レポート(課題)の提出はオンライン上で行われることがほとんどですし、なんならパソコンでノートをとる学生もいます。
もし大学にパソコンを忘れようものなら、ほぼ何もできないと言って過言ではありません。
そんな未来大において超重要な道具であるPC、とても高価な物なので、選び方で絶対に後悔してほしくありません。
PCについて何も分からないなら、生協のPCを買っておけば安心、という意見はおおむね正しいです。が、是非ともこれから説明する点について留意した上で意思決定をして頂ければ嬉しいです。
というのも、生協のPCを何も考えずに購入して、後悔している友人を何人も確認しています。生協のPCが悪い、ということではなく、その人のニーズを満たせていないことに起因する後悔です。ミスマッチを防ぐためにも、自分のニーズを踏まえた上で、そのニーズを確実に満たすことができるPCを選ぶことをおすすめします。
PCについて全然分からんと言う方、大丈夫です。丁寧に解説します。あるいはパソコンパーツの基礎知識を身につければ、より読みやすくなると思います。(わかりやすいと思った記事:https://btopcs.jp/basic/parts/)
生協のPC以外の購入を検討している方も、選び方の参考にして頂ければ嬉しいです。
今年の生協推奨PCは去年以前と違う
私が入学した去年度までは、例年Surfaceが推奨PCでしたが、今年から富士通のUHシリーズが推奨PCになりました(SurfaceのCPUがARM版になったことが一番の要因だと思われますが、この辺割愛します)。
この新たな推奨PCである富士通UHシリーズ、偶然にも私が去年購入したPCと同モデルです。ただし、私はメーカー直販から、仕様をカスタムした上で購入したため、推奨PCのスペックと異なります。1年間使った上で、生協PCのスペックを見て留意すべきと思ったことを以下に書きます。
スペック
まず、パンフレットに記載の推奨PCのスペックと、私の買ったPCのスペックと、同シリーズで最新モデルのPCのスペックを比較します。
(引用:https://kyoinsat.meclib.jp/PC_guide2025/book/index.html#target/page_no=3)
推奨PC | とみすけのPC | 最新モデル | |
モデル | UH08(多分2023年モデルベース) | WU2/H1(2023年モデル) | WU2/J3(2024年モデル) |
色 | シルバーホワイト | フロストグレー | ピクトブラック フロストグレー シルバーホワイト |
CPU | Core i5-1335U(13世代) | Core i7-1355U(13世代) | Core Ultra 5 125U Core Ultra 7 155U (14世代)など |
メモリ | 16GB | 32GB | 8~32GB |
ストレージ | 256GB | 512GB | 256~2000GB |
重量 | 878g | 878g | 878g(カスタムにより上下) |
端子 | USB-C*2 HDMI LANポート | USB-C*2 HDMI LANポート | USB-C*2 HDMI LANポート |
保証 | 破損、水濡れ等4年 免責金額あり | 破損、水没等4年 免責金額なし | 自然故障3年~ 破損、水没等5年 免責金額なし |
価格(円) | 187,980 | 205,360(割引を利用) | 134,300~334,700 |
※とみすけのPCの金額は、調べに調べた最適解と思われる方法で購入していますし、去年よりも物価も上がっているので、同金額で同様の水準を満たすのは中々難しいと思います。
留意点① そもそも1世代型落ちのモデルがベース
このモデル、恐らく1世代型落ちモデルがベースになっています。既に富士通から同じUHシリーズで新しいモデルが発売されているため、そちらも検討してみると良いと思います。
新モデルの販売ページ(ベースモデル):https://www.fmworld.net/fmv/uh_student
新モデルの販売ページ(パーツ毎にカスタム可能なモデル): https://www.fmworld.net/fmv/uh_student
とはいえ、旧モデルの推奨PCと、新モデルの大きな違いはCPUくらいです。CPUについては後述しています。
留意点② ストレージ
最も留意してほしいと思っています。
ストレージとは、データを保存する場所のことですね。数字が大きいほどたくさんのデータを保存できます。
推奨PCのストレージは256GBですね。これは人によっては不足する場合があります。
ストレージを圧迫する要因は様々あり、一概に言うことはできませんが、積極的に開発を行ったり、創作活動を行うと、なんやかんやあってどんどん余裕がなくなっていきます。
僕の場合は、Androidアプリを開発するソフトウェアと、作成中のアプリのデータだけで45GB以上使用しています。現時点で、全体では291GB/512GBを使用。256GBであれば既に容量の削減を迫られていたところでした。
特に意欲のある方、大学生活は4年間続きます。現時点での技術力は関係ありません。開発や創作活動を行うにあたって容量に悩まされることのないよう、512GB以上のストレージをおすすめします。
留意点③ CPU
CPUとは、PCの計算処理や制御を行うパーツで、この部品の性能がPC全体の性能に大きく影響を及ぼします。
推奨PCのCPUはIntel社のCore i5-1335Uというモデルです。
CPUの処理性能は日々上がっていて、新しいPCほどCPUの性能が良い傾向にあります。
先ほど説明したように、生協のPCは1世代型落ちですから、CPUも1世代型落ちです。
当然性能が良いに越したことはないので新モデルの方が良いのですが、旧モデルのCPUも十分な性能ではあるので、価格と相談してください。
ちなみに、新モデルにはCore Ultraという、世代が1つ新しいCPUが搭載されています。また、ハイグレードなCPUを選択することも可能です。新世代のCPUはざっくり性能が10%から20%程度上がっているそうです。あとは、省電力性能も上がっているそうです(同じ処理を行った場合、新モデルの方が電池持ちが良い)。この辺は書き出すと情報量が膨大になってしまいます。
留意点④ メモリ
メモリとは、データを一時的に保管する場所です。ストレージと混同しやすいですが、別のパーツです。メモリが大きいと、同時により多くのアプリを開いたり、ブラウザのタブを開いたりできます。
推奨PCのメモリは16GBです。
これは基本使用であれば十分な量です。
ただし、ヘビーユースでは不足する場合があります。
例えば今、私のPCはこの記事を書いている裏で、ブラウザのタブを20個ほど開いているのと同時に、AndroidStudioを起動しています。かなり重い処理です。この状態でメモリの使用量を確認すると、16.9GBでした。
他にも、動画編集や、3D要素のある作業はメモリを使いがちです。この辺に余裕を持ちたいという人は、32GBを検討しても良いかもしれません(据え置きのPCを併せて検討しても良いかもしれません)。
留意点⑤ 保証
壊れたときに保証してくれるサービスです。
大抵のパソコンには、デフォルトで購入後1-4年程度の自然故障に対する保証がされています。オプションをつけることで期間を長くできたり、自然故障に加えて、破損、水没なども保証に入れることができます。
生協のPCには、固定で4年間の自然故障、破損、水濡れなどの保証がついてきます。ただし免責金額(一定割合を自己負担する)があることに注意が必要です。
生協以外からの購入でも、保証を任意でつけることができますが、生協が強いのが、故障時に代替機を貸し出すサービスがあることです。故障時は修理が完了するまで、一定程度時間がかかります。この時、戻ってくるまでPCが無くて困るリスクがありますが、生協は代替機を提供してくれるため、一旦それでしのぐことができます。
短い期間でも、PCがないと本当に何もできません。これは推奨PCの大きなメリットです。
故障時に使えなくなるリスク回避のためには推奨PCを買うしかないのか、と思うかもしれませんが、一応対処方法はあります。それはもう一台パソコンを用意することです。
金がかかりすぎだろ、と思うかもしれませんが、今の時代、2万円もあれば中古でブラウジング、プレゼン作成くらいなら普通にできるPCが手に入ります。一応はこれでしのぐことが可能です。もしくは、どこかに古いPCがあればそれをバックアップにするのも手です。
僕は実家にあった古いPCを持って行って大学にストックしています。たまにサブPCとして活躍してくれます。
留意点⑥ 重さ
これは上の比較表にある富士通のUHシリーズであれば、どれもほぼ同じです。
富士通以外のPCを見ると、様々な重さのPCがあります。
まず、富士通のUHシリーズは、他社のPCと比べてダントツで軽いという特徴があります。一般的に、UHシリーズの画面サイズである14インチで比較した場合、1.2kgくらいが相場です。安いPCだと1.5kgを超えるものもあります。1kgを切れば相当軽い部類です。その中で、UHシリーズの878gはとにかく軽い。
重さを重視すべき人は、自転車通学をする予定の人です。未来大は丘の上にありますから、自転車通学をする場合はヒルクライム必須です。そのため、荷物は軽ければ軽いほど良いです。
逆に言えば、バスや車、電動アシスト自転車を使う予定の人は、そこまで重さを重視する必要はないかもしれません。
また、UHシリーズの欠点として、質感が微妙という点があります。軽くするために外装にプラっぽい素材を使っているため、他の外装が金属でできているPCなどと比較するとどうしても劣ります。どことなく軽すぎて頼りない感じもあります。たまにDELLやLenovoのPCを触ると、安定感があるなぁと感じます。
留意点⑦ 端子
見落とされがちですが、端子の豊富さはとても重要だと思います。未来大においては、以下の3つを重視してほしいです。
- USB-C端子
- HDMI端子
- LAN端子
USB-C端子
USB-C端子は、最新のPCであればほぼ必ずついている端子です。PCについているUSB-C端子に関しては、充電、データ通信、映像出力と、基本的に何でもできます。最強かつ必須の端子です。万が一搭載されていないPCがあれば、絶対に購入しないことをおすすめします。
また、一部のPCのUSB-C端子は、充電や映像出力に対応していないことがあります。これらのPCも購入しないことを強くおすすめします。
HDMI端子
HDMIは、映像出力専用の端子です。未来大では、主に外部モニターに接続して、大きな画面で作業をする場合、プロジェクターに映してプレゼンを行う場合などに使用します。
これが搭載されていないPCは多いです。搭載されていないPCの場合、先ほど説明したUSB-C端子からHDMI端子に変換するケーブルやハブを用います。
去年までの推奨PCであるSurfaceにはHDMIが搭載されていませんでした。そのため以下のような変換ハブを生協が併売していましたが、持ってくるのを忘れたり、一々取り出すのが面倒だったりと、かなり不便そうでした。

できれば最初から搭載されているPCが良いと思います。
旧新問わず、富士通UHシリーズには、HDMI端子が搭載されています。
LAN端子
LAN端子は、有線でのネットワーク通信専用の端子です。今時有線なんて使う機会ほぼないだろと思ったそこのあなた、未来大は素晴らしいことに、一部の教室を除き、全ての座席に有線LANポートが備わっています!!!!
有線接続は、無線接続(Wi-Fi)と比べて圧倒的に安定性が高いです。LAN端子が搭載されていた方が、圧倒的に快適にPCをつかうことができるでしょう。
また、一部のPCを用いた試験で、有線接続が必須になる場合があります。
残念なことに、LAN端子が搭載されているノートPCはかなり少数です。搭載されていない場合はHDMIと同じように変換ケーブルやハブを使用することになります。
嬉しいことに、富士通のUHシリーズには新旧問わずLAN端子が搭載されています。DELLのInspiron、東芝のLifebook、あとはVaioにも搭載されている場合があります。
留意点⑧ 価格
どのパーツにおいても、原則として性能を挙げると価格も上昇します。よく分からないままだと、安い方でいいか、、、となりがちです。経済状況も人によって異なるでしょう。
ここからは私の持論なのですが、未来大に行くなら、特に意欲があるなら、多少無理をしてでも上のスペックのPCを購入すべきだと考えます。
未来大は、自分のやりたいことに挑戦しやすい環境が整っています。やりたいことを支援してくれる教職員、先輩がいます。
その貴重な環境の中で、道具を理由に挑戦を諦めたり、スムーズに進まなかったりするのは大きな機会損失です。
PCは未来大で4年間使い倒す極めて重要な道具です。様々な経済状況の方がいらっしゃるとは思いますが、是非とも必要であれば必要な金額を投じ、十二分に自分のニーズを満たしうるPCを購入してほしいと思います(まあ仕方のない時もあります)。もちろん推奨PCがその条件に合致するのであれば、それを購入するのは良い選択だと思います。
まとめ
以上になります。
この記事を読んで疑問に思ったこと、よく分からない事があれば、この記事のコメント、またはXのDM(@_tomisuke)で質問してください。
みなさんが購入したPCを使って、挑戦したいことに存分に取り組めることを祈っています。
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